本当の価値 : 日誌
ジュリー・ナーバ  (投稿時キャラデータ) まるっぽ 2018-12-07

私は帰ってきた。自分の生まれ育った家に。
冒険者としての荷物は神殿に預けた。貧民窟で大荷物を持ち歩くのは危険だから。でも、聖印だけは離したくなかった。でも、離さなければいけなかった。神官と分かるだけで身の危険があるのが貧民窟だから。
神殿の人が気を利かせて違和感のない服を繕ってくれた。見た目地味だけど懐かしさのあるデザイン。着古されてこれならぱっと見神官とは分からないだろう。
神殿の人にお礼を言って私は親の元へ向かった。
本当は怖かった、また喧嘩してしまうんじゃないかって。
でも、後悔してからじゃ遅いって変わった格好のリルドラケンの人に言われたのを思い出す。
私は家の扉を叩いた、お母さんが出迎えて目が合った。
お母さんと目が合った時私は言葉を発するより体が動いて抱きついていた。お母さんは驚いていたけど私は構わず力の限り抱きしめた。
ちょっと力を入れすぎたけどお母さんも私を優しく抱きしめてくれた。私は不思議で「怒ってないの?」と聞いた。
お母さんは「怒ってない事ない。けど、貴方が死んだら怒る事もできないのよ」と、言った。
私はあらためてお母さんが私の事を心配してくれていたのを肌で感じた。
夜にはお父さんが帰ってきて私が帰って来てた事にお母さんと同じように驚いていた。
お父さんは私が家を飛び出したのを自分の所為だとずっと悩んでいたみたい。貧しい思いをさせたからって。
昔の私ならお父さんを意味も無く責めただろう、でも今は違う、お父さんに私は、「お父さんは立派だよ」一言そう言った。昔の私は周りの価値と言う物を理解していなかった。ただお金があれば幸せだと。
今は違う、貧しくても家族が居る事の意味を、生きている事の大事さを。
これから先どうするかはまだ分からない。
冒険者として神官として手助けしたい気持ちはある。
けれど、今はしばらく家族に甘えたい。
ありがとうミルタバル様、私に本当の価値を教えてくれて。

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2018.10.15から集計
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