変わらず、この世界は飽く。どこへ行こうとも同じだ。 導きの声も大して俺を愉しませてはくれんな。 しかして、俺の目に留まる者もいる。 山猫を屠ったリルドラケンの女。 俺よりも先に勇猛果敢に斬りかかっていった黒髪の剣士。 魔動機の砲頭を消し飛ばしたレプラカーンの女。 俺の前で最強を口にしたリカントの男もいたか。 いずれも俺の目にはまだ色の無い有象無象だ。