街を守った誇りある騎士へ : 日誌
クラージュ・フェア  (投稿時キャラデータ) レイジ七夜 2020-05-20

どんなに強い戦士でも、死ぬときには死ぬ。それは英雄であった父もそうだったし、時には仲間であってもそうであろう。
頭では理解できていたつもりだった。そう、理解していたつもりになっていた――

その日、百剣亭に一つの凶報が舞い込んだ。一人の冒険者――否、騎士が命を落としたと。
レパンセ・シュヴァリエーヌ。俺が最初の冒険に出た時に一緒になり、その後も度々チームを組んだ子だった。

涙は出なかった。違う、理解が追い付いていなかったんだ。

死んだ? あの子が? いつも笑っていて、仲間のことで一緒になって喜んで、たまに泣きそうになったりして、戦いでは誇り高く前線に立っていた、あの子が?

誰だって死ぬ。記憶にない父がそうだったように。
それでも、初めて身近な存在が消えたと理解したとき、俺は……泣いていた。

レパンセ、お前は立派な騎士だったよ。そして、街を守った英雄だ。
お前が守ってくれた今を、次は俺たちが守っていくからな。

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