日記を読み返してみました。
思えば、もうこの町に来て、長い時間が過ぎていたんですね。
最初のころは、うん、初々しいですし、でも、今でも同じことばっかり。
疲れて、戸惑って、悩んで、嘆いて、悟ったみたいなこと書いたりして。
この日記に記された私の足跡は、私、ミリカ・リールブランドの足跡でもあり、
でも、もう、過去の私のそれでもあって、実感があるようで、ないようで。
冒険は楽しいってばかりじゃなくて、
恐くて、怯えて、辛いこともたくさんあるけれど。
出会いもあり、つかむものもあり、勘違いしてしまうものでもあり。
たぶん、私はまたここに帰ってくる。
だから。
今は、少しだけお別れです。
さようなら、ブランブルグ。また、逢いましょう。
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