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#author("2021-02-06T10:11:06+00:00","","")
[[Uray-GM]]
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*蛮族剣豪、人族剣聖[#b0c4de]
Uray-GMの卓に登場する一部のボスエネミーには、''蛮族剣豪''という特殊な魔剣を持った達人たちが存在します。~
このページでは、その蛮族剣豪たちについての解説を、NPCの視点から行います。~
あくまでも、世界に登場する人物からの主観のため、今後変更される情報が含まれているかもしれません。~
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*元人族剣聖「ネージュ」による、蛮族剣豪講座[#q80e4c0e]
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**1.蛮族剣豪とは![#q80e4c0e]
 さて、ご紹介にあずかったエルフの剣士、”六華”のネージュだ。~
 今日は諸君がこれまでに屠ってきた蛮族剣豪どもをやじりながら解説していこうではないか。~
 なに、蛮族剣豪とは何かだって?~
 よろしい、そこから説明しようか。~
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 蛮族剣豪とは、特殊な「魔剣」を「ジャンヌ」という存在に作成してもらった蛮族の剣士のことだ。~
 逆に、魔剣を作ってもらった人族は「人族剣聖」とか「人族剣豪」と呼んだりする。~
 豪と聖の違いは、まあ特にはない。~
 精々、その在り方程度なので今回は特に説明はしないのでよろしく。~
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 その特徴としては二つあるが、まずなによりも「魔剣」の存在だろう。~
 これは「ジャンヌ」が「はじまりの剣」を作り出すために、強者を「パッケージング」して、魂の一部、種族としての権能、特徴を剣の形をした棺に封じ込めたものだ。~
 「ソード・コフィン」という特殊な精製方法が必要になるのだが……まあ、その工程は割愛しよう、面白いものではない。~
 さて、それにより「魔剣」は通常そうよばれているものより、やや強い力を発揮する。~
 自在に形を変形させたり、所有者の体質に合わせた特殊機構を備えたり……中には私の「白羅三科」のようにただの優秀な剣でしかないものもあるがね。~
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 もう一つ特徴として、「秘剣」の存在がある。~
 これはそれぞれの剣豪が志す「剣理」「道」というものに関わりがある。~
 詳細に説明してしまうと空白が足りないので簡潔に言ってしまえば、「剣理」は「どういう理屈でもって剣で斬るか」、「道」は「いかにどういう理由、経緯で自分を強くするか」といったところか。~
 さて、その二つの要素を用いて剣豪たちが放つ「秘剣」は、時に事象概念すらも捻じ曲げてしまう強力な抜刀術だ。~
 例えば、燃えないものですら炎で燃やしてみたり、例えば、傷が治るのと傷を生じさせる理屈を逆転させたり、はたまた自らの力を極小サイズに押し込めて全て敵にぶつけたりなどさまざまな力をもつ。~
 これらは一定のルールに則って使用しなければならない……事象を捻じ曲げる以上、「そういうルール」に従わざるを得ないのだよ、どれだけ強くなってもね。~
 ルールは単純で、一度魔剣を鞘に納めて、もう一度抜刀してから発動しなければならないこと、戦う前から鞘に納めてはいけないこと、納めてから放つまでの間に自らの剣理を研ぎ澄まさなければならないことの三つだ。~
 破ったらどうなるかって?~
 不発に終わる……だけで済めばいいがね。~
~
 ああ、もう一つ忘れていた。~
 人間のみが持つ、運命を変えかねない可能性の力、「剣の加護」と似たような力を蛮族剣豪、人族剣聖はともにもちあわせている。~
 個人差はあるものの、「枠を超えたもの以外の」大体は一度しか使えないはずだ。~
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 以上の点から、非常に特別な存在のように思える蛮族剣豪だが...。~
 ファッキン魔法。~
 遠隔攻撃には当然弱い。~
 当然集団戦になったらひとたまりもないし、距離をとられて銃撃戦にもちこまれても不利だ。~
 また、剣の加護と似たような力も連発が効くわけではない...ずるいずるいと言われつつも、私たちも不自由な存在なのだよ。~
 現に短命種と長命種が入り混じる関係もあって、そのメンバーの入れ替わりは意外と激しい。~
 10年を超えて剣豪をやり続けられるなら相当「やる奴」だと思っていいだろうな。~
~
***1.5.辺獄[#q80e4c0e]
 魔剣について一つ触れておく部分がある。~
 それは「辺獄」と呼ばれる空間だ。~
 先に説明した通り、ジャンヌが作り出した魔剣はその所有者の魂の一部をパッケージングして作られている。~
 その魂が剣の中でどうなっているのか。~
 その答えがこの「辺獄」……あの世でもこの世でもない、どこでもない場所だ。~
 魔剣の中の魂は「もう一人の自分」として、自身の心象風景なり見慣れた光景なり、もう見たくない光景なり、「辺獄」の中ずっと一人で生き続ける……その体積をすり減らしながらね。~
 それは持ち主がこの世を去った後もほとんど未来永劫と変わらないレベルで続く。~
 解放されるには、持ち主が代替わりした後に「辺獄」の中にそいつを取り込んで、魂の消費を加速させるか、自らをもう一度殺してもらうか(この方法でも消滅まで時間がかかる)、魔剣を完全に破壊してしまうかしかない。~
 中には辺獄の魂とともにいるために、魔剣を剣以外の形に作り替えたものもいるらしいが……さて、「私は」知らない話だ。~
~
以下、文章再構成中
**2.”創剣”ジャンヌ(アドヴォケイト・イグニスブレイド)[#q80e4c0e]
 享年は多分3000歳以上か。~
 ジャンヌについて語ることはそう多くはない。~
 始祖蛮族と呼ばれる、イグニスもしくはダルクレムの創造物で、はるか昔から誰の意志かは不明だが、はじまりの剣を自ら作り出そうと、様々な命をもてあそんできた危険な存在だ。~
 本人に遊んでいる気はなく、むしろ真面目な堅物なのだがそれが却って性質が悪い……1本の剣のために戦争すらも辞さないことのどこが合理的だというのか。~
 ドレイクのような角を生やした銀髪の少女のような姿をした端末がいて、こいつが戦闘能力、事務能力、魔剣精製能力、交渉能力の一手を担っている。~
 かわいいと思って油断するんじゃないぞ、こいつの本体は地下に埋まった巨大な構造物だ。~
 神紀文明時代に作られた機械のようなものらしいが、見た目は生物のような機械のような、不気味な理解できないなにかでしかない。~
 それは外見に限った話でなく、こいつは心というものがそもそも理解できていない。~
 叶わぬ夢があったとしても、こいつに希望を見出してはいけないわけだな。~
 過去に生み出した全ての魔剣は彼女の中に登録されていて、時間限定だが無制限に複製することも可能だ。~
 アーモリーという端末兵器を召喚して、そこから射出したり本人が振るって使用することもできるが、秘剣の模倣まではできないようだな……できたとしたらたまったものではないが。~
 彼女自身、特有の魔剣としては派手なブロードソード「創天」がある……特に戦闘に有利な効果はもたないはずだが、持ち主が居なくなった後でもこの魔剣単体で「ソード・コフィン」を自律的に発動することが可能な危険な代物だ。~
 脳波によって制御される剣型半自律兵器「極陰」「陽果」は、防壁としての役目もあり、高い耐久性の上に再生機構を備えた厄介な奴だ。~
 秘剣は「六境末那断天剣」……私の秘剣のベースにもなった技だ。~
 彼女の中に貯蔵された魔剣を全て塵サイズに縮小、「創天」に収束させ、抜刀と同時に全て射出……放たれた幾千幾万の魔剣は敵の五覚、六感と言った全てを切り刻むというもの。~
 すなわち彼女が見て、斬ると決めたものは全て斬る、そういう技だな。~
 頑固なジャンヌらしい融通の効かん剣だ……。~
 ……ん?~
 言うべきことは多くない割に、ずいぶん語ってしまったな……私も歳か。~
エネミーデータ(http://www.piyosword.com/sw2/monster/data/1585108660.html)~
登場セッション	蛮族剣豪真剣勝負「後生悔恨五欲照覧無用」(http://www.piyosword.com/sw2game/view/4658)~
        蛮族剣豪真剣勝負「想人創天」      (http://www.piyosword.com/sw2game/view/4827)~
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***2.5.ジャンヌを作り出した存在[#q80e4c0e]
 こいつを作り出したのはイグニスそのものとも、ダルクレムともいわれている。~
 私は直接聞いたわけではないし、そのころに生きていたわけではないから嘘か本当かはわからない。~
 ただ彼女が特別な蛮族なのは間違いなく、既存のどの蛮族の種類にもあてはまらず、非常に長命だ。~
 まあ、生命と言っていいかどうか、怪しい存在ではあるのだが。~
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**3.”虚狼”ネボエロ(コボルド・ナイトブレイド)[#q80e4c0e]
 享年29歳。~
 ジジイな見た目のわりに、実は蛮族剣豪の中ではかなり新参者なコボルドだ……彼らは短命な種族だからな。~
 ジャンヌに出会ったのも確か20歳を過ぎてからと、ずいぶん歳を食ってからのことだったらしい。~
 好々爺を絵にかいたような、しかしながら損得を超えて、敵を助けたり味方を殺したりするわけのわからんじいさんだ。~
 剣豪になる前は、文字通り血に飢えた狼って感じの苛烈な性格で、強さと極限の戦いを求めるあまり主のドレイクにすら反抗してなぶり殺しにしたりする、そんな命知らずだったらしい。~
 らしいのだが、「パッケージング」された時に闘争心というべきか、飢餓感というべきか、戦いに必要なそういうものを喪ってしまったようだ。~
 そんな彼の「剣理」は「論理無用」、「道」は「倫理無用」……こう書くとろくでもないやつのようだが、まあ聞いてほしい。~
 彼の言う理はいらない、というのは、常識なんて全部放り投げろ! とかそういう戯言ではない。~
 楽しい戦いがあるなら、自らを超えた剣をふるえるなら、その前にあって邪魔な常識は全て斬って捨てる、理屈や道理を引き合いに何を言われようが構うまい、そういう理屈だが……なに、あまり印象が変わらないだと……すまない、これ以上うまい説明ができそうにないんだ。~
 さて、そんな彼の魔剣は「月晶」、極薄の片刃にいくつも空いた不揃いの穴が特徴的な幅広の三日月刀、シミターだ。~
 この力はこいつの秘剣「因果切断刃」が振るわれるときに最大限に発揮される。~
 秘剣としての理屈は、強烈な踏み込み及び、苛烈な抜刀スピードで自らの前後の因果を打ち消し、すべての距離、隔りを無視して切断……というものだ。~
 この抜刀の際、空気が穴を通って「月晶」は微細な、しかし高速で振動をはじめ……物体に触れた時、それがイグニタイトであろうとバターのように切り裂いてしまうわけだ。~
 とはいえ、最期の戦いではずいぶん衰えが来ていたんだろうな、鎌使いには通用せずにそのまま首をとられてしまったようだ。~
 晩年は主を失ったり、戦意を失ったゴブリンたちを弟子として拾って教育していたようだ……いずれは自らを超える存在として育て上げてまた極限の戦いをと思ったのかどうかは、私にはわからない。~
 しかし、蛮族の癖に人と取引をして農業をしたり、自らを倒しに来た冒険者の看病を申し出たりと、相変わらず理屈不要、そういう生き方の姿勢は変わっていなかったようだな。~
 魔剣「月晶」の行方は不明……墓にでも供えてあるのだろうか。~
エネミーデータ(http://www.piyosword.com/sw2/monster/data/1584740353.html)~
登場セッション 蛮族剣豪真剣勝負「一切合切論理無用」(http://www.piyosword.com/sw2game/view/4616)~
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**4.”魔燼”リコリス(ナイトメア・ヒートブレイド)[#q80e4c0e]
 享年は……315歳だったか?(ナイトメアの年齢はわからん……)~
 このナイトメアの女性も剣豪としては比較的新参の存在らしい。~
 大破局の頃から、数多くの人を斬り殺してきた修羅にして、発火能力者だ。~
 産まれはドワーフの鍛冶師の家だったようで、将来は自らもそうなるべく邁進を続けたうちに……剣に魅入られてしまったようだ。~
 父母を殺害、その後は大破局の流れに乗って蛮族軍に乱入し、数多くの人族、特にドワーフを斬り殺してきたらしい……愛情が反転した、そういう例というべきかな。~
 そうして修羅の道を歩んでいるうちにジャンヌと出会ったのは必然だったんだろう、割と最近の話のようだが、そうしてリコリスは「焔葛」という魔剣を手に入れる。~
 彼女の「剣理」は火に弱く、寿命(ナイトメアにそんなものがあるかどうかはともかく)を縮めかねないために父親も諦めさせようとしていた夢へ狂気的に直進、邁進する力……「自らも焼き尽くす、可能性の炎」だ。~
 例えば、鉄は灰になって燃え尽きるか、と言われれば基本的にはNOだろうが、しかし彼女に限ればそうではない。~
 彼女が燃えろと思えば、鉄だって燃え尽きる……そういう剣理だ。~
 翻って道は「体が燃え尽きようがあきらめないこと」……剣理とあいまって非常になんというか、がむしゃらというか、狂気的だ。~
 この二つ、そしてリコリスが捨てた「人間性」が合わさって作り出された魔剣「焔葛」は彼女の発火能力によって制御され、自在にその形状、体積を変化させる液体金属のような素材で構成された長剣……フランベルジュで、攻防一体どころか、防御しながら複数の敵を攻撃できたりする万能剣だ。~
 秘剣は「万端灰燼剣」、ざっくりと言い表すなら、「絶対燃やす剣」だ。~
 彼女の信じれば何でも燃える剣理を極限まで高めると、この世全てのものは炎、ということになるわけだがその狂信を敵に叩きつけて、ドワーフだろうがなんだろうが炎上させる危険なものだ。~
 ただし、完全に燃やし尽くすには二度使用しなければならない、本人の能力の特性からまともな防具を着用できず納刀時に無防備であるなど、戦闘上では欠点も大いに目立つようだな。~
 さて、先に述べたネボエロ、後に述べるニエベ、ブリクス、そしてリコリスの4人は5年前、ジャンヌの存在を隠匿し魔剣をこれ以上増やさないためにわざと大量殺戮を働いたわけだが、その後彼女は人族の町で人として生活を始めたらしい。~
 自らの過去、及び攻防一体の発火能力「フレア・フィールド」で全身にやけどを負っていた彼女はそれを隠すために面をかぶり、包帯を巻き、ローブを目深に常に被り、不審がる町人たちに誠意ある対応で少しずつなじんでいったらしいが……どうにも私は解せない。~
 なんのために、そんなことをしていたのだろうか。~
 隠れるだけなら、ネボエロのように人里離れた場所で隠遁いいだろうし、ニエベのように居場所がなかったわけでも、ブリクスのように明確な目的があって姿をさらしていたわけではないだろう。~
 彼女は果たして、平穏と、自らが捨てたものの中に、何を見出そうとしていたのだろうか。~
 最期は銃使いバエルに殺されたようだ……やはりファッキン魔法、ファッキン銃。~
 「焔葛」もこいつが持っているようだが……「辺獄」での戦いで新たな持ち主を認めて、その姿をガン「リベレイター・オブ・リンボ」に作り替えられたようだ。~
 新たな持ち主の元で彼女が何を考えているのか……興味があるな。~
エネミーデータ(http://www.piyosword.com/sw2/monster/data/1584824029.html)~
登場セッション 蛮族剣豪真剣勝負「無双万物灰燼仁義無用」(http://www.piyosword.com/sw2game/view/4631)~
        蛮族剣豪真剣勝負「伝・魔塵」      (http://www.piyosword.com/sw2game/view/4659)~
(追記)~
 バエルのピンチに、「リベレイター・オブ・リンボ」の中から現れた、リコリスの新たな姿、ナイトメア・ヒートセイバー……「人族剣豪」リコリスと呼ぶのがふさわしいか。~
 「焔葛」の新たな主と「人のための」戦いを続けていくうち、彼女の心境がどうなったのかは、私にも正直わからないが、少なからずいい方向に働いたのだろう。~
 新たに生まれ変わった彼女の宿業の力は見ていて心地よい、浄化の蒼い炎となっていたのだから。~
 ”魔燼”だったときとの最大の違いは、フレア・フィールドの制御方法だろう。~
 誰彼構わず、自分すらも傷つける力だったそれを、かなり収束して魔剣とシンクロさせた「フレア・フィールド=カンヴァージェンス」は攻性ではなく、愛しき人々を護る防性の力だ。~
 ある程度の距離を無視して高速で現れる変形魔剣「焔葛」の、新たな使い方にも、彼女の変化がよくあらわれているようだ。~
 新たに彼女が会得した剣豪、剣聖が目指す最後の境地、「絶剣」である「蒼炎灰燼剣」は悪しきもののみに作用し熱を発して「炎浄」させる蒼い炎の性質を現しており、以前のそれに比べておそらく苛烈さのない、優しい剣だったのだろう。~
 ま、結局使わずに終わったようだが。~
 そうして戦いを終えた彼女はまた、新たな主のために自らをガン「イレイザー・オブ・プルガトリオ」としたようだ……なぜそんな憎き敵の姿になりたがるのか、私にはいまいち理解ができない……。~
 NPCデータ(http://www.piyosword.com/sw2/monster/data/1587355369.html)~
 登場セッション 蛮族剣豪真剣勝負「双火共縁無双炎浄肝要」(http://www.piyosword.com/sw2game/view/4942)~
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***4.5.フレア・フィールド[#q80e4c0e]
 さて、リコリスの発火能力は「フレア・フィールド」と呼ばれるものだが、さっき説明した通りの「剣理」と根源を同じくする、魔術とはまた違った彼女の特異能力だ。~
 その特性は文字通り、周りを炎で包み上げて、自分もろとも仲良くローストしてしまう、というものだが火力自体はそれほど高くない……あぶられたり、集中収束させられなければ、だが。~
 この能力に目覚めたのは父母を殺して以降、大破局が終局するまでの間らしい。~
 源泉は彼女の心なのだろうが、ドワーフの血に由来するものなのか、それとも何かと契約して手に入れたものなのかは、私にもわからない。~
 ただ言えるのは、死んだ今彼女がその自らをも焼く篝火に苦しめられることはない、ということくらいだろう。~
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**5.”鋸震”ニエベ(ダークトロール・アストラルブレイド)[#q80e4c0e]
 享年は不明、自分で齢も定かじゃないような連中が多かったんでな……。~
 ダークトロールとして、グレンダール神官の家に生まれたこいつだがしかし、若かりし頃その血にあらがえず、暴力の最果てを目指し信仰を捨てたらしい。~
 その後は大ナタを振るい数々の戦場で残虐無慈悲な殺人鬼として跳梁跋扈していたころにジャンヌと出会ったようだ。~
 ただまあ、問題としてはこいつは優しすぎたというか甘すぎたというか、残虐にふるまっていくうちに心にストレスが溜まりに溜まっていたんだろう、それが後に秘剣に大きな影響を与えることになる。~
 内面の話はおいて、こいつの剣理は「心を斬ること」。~
 精神的に残虐なファイトをするとかそういうことでなく、例えば仕事や遊びでも誰しもその心のありようがでると思うが、そういう隙間や癖といったものをこいつは「神」と呼び、その心から出た柔らかい部分をたたき切る、完全に対人、蛮族を想定した「剣理」だといえるだろうか。~
 道は「決して忘れぬこと、自らの歩みを顧みること」……斬った敵を全て覚えていれば、経験から相手の心を読むことができるし、そういった過去を顧みていれば、おのずと自分の剣先が迷うこともない、ということらしい。~
 しかしその道は、決してニエベにいい結果をもたらさず、ただただ心に淀みと、苦悩、悔恨を植え付けるだけで、最終的に彼はそうして苦悩し続けることが自分の「道」だと確信したようだ。~
 元々暴力の果てを目指すとか言っていた割に、こいつの神経が細かったんだろう……元々ただ敵の硬度、抵抗を無に帰すだけだったこいつの秘剣はある時を境に変貌してしまった。~
 秘剣「反魄露神刃」……命と魂魄の関係を書き換えて敵の弱心をむき出しにする、というものだがその理屈の根底は彼のすさまじい苦悩……つまりリコリス同様、思い込みに端を発するものだ。~
 諸君も悩み過ぎて考えが妙な方向に行ってしまったり、解決策が思い浮かんで急に心が軽くなることがあると思うが、ニエベの剣理と道はその心の反動の力を加速させ、「逆転」させてしまう……他者のものですら。~
 不安や感情のブーストともいうべきその力は、実は彼の魔剣にも備わっている。~
 魔剣「陽玄」は形状こそ巨大な鋸刃のツーハンデッドソードでしかないが、その実、苦悩の力を増大させて伝播する「アンプ」の役割も担っている。~
 その際、色と銘も反転し、魔剣「幻陽」という姿になるが、特に能力に変わりはない……ありようが変わっただけということか。~
 さて、先に述べた通りこいつも5年前わざと大量虐殺を起こした一味なわけだが……まあ当然苦悩もより増大。~
 生真面目なことにこいつは殺した人間すべてを記憶していたらしく、晩年のニエベは毎日毎日そいつらに懺悔しながら、ある町のグレンダール神殿にかくまわれていたらしい。~
 しかしまあ、魔剣の性質が皮肉だったのかジャンヌがそうしたのかはわからない。~
 その剣理と道の末、ニエベは自らの中に定期的に「陽玄」を取り込まねば、苦悩のあまり発狂してしまうようになってしまったようだ。~
 そうして無人の坑道の中で悔恨の日々を送った末に、後にひきずらなさそうなさっぱりした感じの刀使いに殺されたのは幸運だったのだろうか。~
 私か? 私は自分のしたことを後悔したりすることはないな!~
 魔剣は墓標代わりになっているようだ。~
エネミーデータ(http://www.piyosword.com/sw2/monster/data/1584904027.html)~
登場セッション 蛮族剣豪真剣勝負「無慚山坊無頼心神無用」(http://www.piyosword.com/sw2game/view/4641)~
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***5.5.陽玄[#q80e4c0e]
 さて、ジャンヌの作り出した魔剣の主たちは皆、最終的にはニエベのように魔剣から離れられなくなってしまうわけだ。~
 とはいえ、その深刻さはニエベが一番だったようだな。~
 元々別になっていた鞘はいつの間にか彼の胸部に埋め込まれており、納刀するには自分の胸部に激痛の中刺し入れなければならなくなったのだから。~
 他の面々もそれが進めばそうなっていた恐れはあるだろう。~
 なぜ彼がここまで魔剣に苦しめられたか……それはやはり彼の秘剣が精神に干渉する性質をもつものだったために、よりつながりも密接になってしまったから……なのかもしれない。~
 本当のところはジャンヌにしかわからないだろう。~
 知りたくはないが。~
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**6.”薬叉”ブリクス(バジリスク・レヴィンブレイド)[#q80e4c0e]
 享年は300歳だったか500歳だったか……やつめ、最期まで年齢は教えてくれなかったよ。~
 元バジリスクの魔改造学者で、大破局前後にはそれはそれはおぞましい人体実験を繰り返すマッドサイエンティストだったらしい。~
 解剖や手術実験のために刃物の扱いにも長けており、それを剣術に昇華させたわけだが、ジャンヌがそのことを知って魔剣を作り出したのかどうかは定かじゃない……多分私が生まれる前だしな。~
 蛮族としては珍しくない話だが、そうしたマッドな研究はすべて、自らの不死のために行っていたようだが、「パッケージング」の際こいつは何を犠牲にしたのだろうか、私と出会い、よく殺し合いをしていた100年前にはすっかり紳士的な優男になっていやがった。~
 その後勝負が何度もつかずに、いつの間にか他愛のない話をするようになった私たちはジャンヌについて情報交換を行い……5年前の話、そして君たちとの出会いにつながってくるわけだ。~
 で、他の礼にもれずこいつも種族としての力は全て所有する魔剣……「鵺舞」に閉じ込められている。~
 こいつはバジリスクである彼の血液を吸い取って、斬撃、刺突命中させたときに、それを注入する機構を備えている金色の大型レイピアだ。~
 当然それだけでなく、こいつが志す「消斬」の理を行うのに最適化された形状になっている。~
 「消斬」の剣理については少々わけのわからない説明になってしまうのを許してほしい、他もそうだがそうとしか説明のしようがないんだよ……。~
 さて、諸君が包丁で大根を斬ったとしよう……腕に力を込めて包丁を押し込み、大根の細胞を断裂させて、切断し、「斬った」ことになるわけだ。~
 「消斬」とはすなわち、その「斬った」ということに至るまでの経緯を極限まで圧縮し、「斬った」を繰り返すことで、「斬った」ら都合の悪いことを「斬って」なかったことにする、ということだ。~
 大根の例に戻るならば、~
  1.包丁を押し込んでから、断裂、切断までの時間を極限まで圧縮。~
  2.断裂している間の時間を斬ってなかったことにする。~
  3.2を圧縮~
 とすることで大根を斬ったが切れてなかったことにする、ということなのだが……わかってもらえただろうか。~
 これを応用したのが秘剣「十界療丹剣」で、これはまず対象を極限まで圧縮された時間の中で細切れにしたことにして、その事実をさらに細切れにし、あとはその事実を細切れにしたことを適度に細切れにして病や負傷だけを斬ったことにして治療する、という便利な技だ……自分には使えないけどな!~
 そこに彼の道「剣のみで己の行き先を切り開き続けること」を組み合わせると、もっとろくでもないことになる。~
 そのろくでもない何かが、秘剣「刹臾乖離刀」だ。~
 行程自体は先ほどの「十界療丹剣」と変わらないが、斬って残すのではなく、斬って事実を翻す剣である、というのが違い。~
 まあ端的に言ってしまえば体を一度ばらばらに切り裂いた後に事実をなかったことにするところまでは一緒で、あとはその切り裂き方に一工夫入れて、体の組み立て方をちょっといじって反転させてしまう技だ。~
 何がなんだかさっぱりわからない? まあ使ってみないことにはわからないからな……諸君も100年くらい修行すればわかるかもしれないぞ。~
 さて、禅問答のような解説が長くなってしまったが、こいつはリコリスの項目で述べたように、5年前の事件以降は目的をもって各地を放浪して、病人や怪我人を無償で治す旅をしていたようだ。~
 目的は、再び動き出した可能性のあるジャンヌへの囮。~
 見事にひっかかった彼女の依頼でやってきた刀使い達にあっけなく殺されてしまった……わけだな。~
 魔剣の行方はこれまた不明。~
 こいつも墓に供えられているのだろうか?~
 余談だが、「剣のみで己の行き先を切り開き続けること」を道としていたブリクスだが、私と出会ったころの彼が今でもその道を正しいと思っているように見えたかと言えば、正直否だった。~
 それは、きっと最期まで変わらなかったのではないかと思う。~
 最初の私との戦いでトドメの切っ先が鈍って失敗したように見えたのは、きっと見間違いではなかったのだから。~
エネミーデータ(http://www.piyosword.com/sw2/monster/data/1585006969.html)~
登場セッション 蛮族剣豪真剣勝負「屍道不覚薬詩死肢無用」(http://www.piyosword.com/sw2game/view/4647)~
~
***6.5.ブリクスとネージュ[#q80e4c0e]
 別に大した関係ではない。~
 ただ100年くらい前にちょっと殺し合って決着つかなくてから、ちょっと世間話をしたりお互いの技を交換したり、時には全力で喧嘩したり、ちょっといっしょに出かけたりしただけの関係だ。~
 ただの腐れ縁でライバル。~
 それ以上でも以下でもない。~
 ないのだ!~
 ……邪眼か。~
 これは3、40年前にジャンヌを破壊しようとして返り討ちにあい片目を失った私にやつがくれた三つ目のものだ。~
 やつが持てる剣理と技術全てでもって移植をしてくれた……感謝は、している。~
 だが、それ以上のあれではない!~
~
**7.”双魂”アナスタシオ=アナスターシャ(ディアボロ・デモンズブレイド)[#q80e4c0e]
 ジャンヌが倒されて、全て終わったかと思われた蛮族剣豪にまつわる事件。~
 だが、全ては終わってなかった! とばかりに我が弟子フロン・ホワイトにつっかかっていった蛮族と魔神の双子の兄妹だ。~
 両者とも金髪で、背格好も顔もほぼそっくりでほぼ見た目は人間と変わらないが常ににやついている兄の方は角が生えていて、常に泣いている妹の方は全身に入れ墨があり、やや肌が青白いのが人間に比べて異質な点だ。~
 実体は、生まれてすぐに分離実験で分かたれたディアボロで片方が死ぬことで元の姿に戻れる。~
 その後合体を解除すればどういう原理かは知らないが、死んだ方も蘇生しているようだ。~
 どういう経緯でそれを知ったのか知らないが、ジャンヌは分かたれてすぐのそいつらを「パッケージング」したらしい……もしかするとこの分離実験すらジャンヌの思惑だったのかもしれないが。~
 しかし、他の剣豪とは違うあまりの異質さに管理を煩雑に思ったか、あるいは危険視した彼女はこの歪な双子をすぐに幽閉してしまったらしい。~
 150年前、私が人族剣聖になったばかりのころに一度封印が解けて殺り合ったことがあるが、その時は私の圧勝だったな。~
 泣き叫ぶ妹をイグニタイト製のコンテナに詰め込んで、兄の方を嬲ってボコボコにして、また封印してやった……なんだ、私は正しいことしかしてないぞ。~
 さて、こいつらの剣理も道もただ一つ、それは「離れないこと、一つになること」だ。~
 元が一つなのだから当たり前なのだが、どうやら自我が芽生えかけていた彼らは「パッケージング」されたことで「個」というものを喪ってしまったらしい。~
 ゆえにこの双子には自分というものが基本的になく、相方の感情、考えを勝手に決めつけて、兄のため、妹のためだと行って、献身的に、しかし冷酷純粋に悪事を為す。~
 ある意味、ジャンヌと似たような性質の悪さを感じる……もしかして封印の理由は同族嫌悪だったのだろうか。~
 魔剣は一対の兄妹剣「蛮鬼赤火」と「魔刃緑咲」、前者は血に塗れた鉈ににた形状のファルシオン、後者は血錆つまり緑青塗れの包丁に似た形状のタルワールだ。~
 異質なのはこの魔剣は両者とも特に能力を持たない、という点で、精々「魔刃緑咲」に生命力を吸収する力がある程度。~
 なぜないのか、それはこの双子は種族としての権能を全て、まだ自らの体に保有できているからだ。~
 魔神としての性質が「パッケージング」の影響を受けなかったのか、それとも双子としての性質かはわからない。~
 ただジャンヌはこの事実を重要視したようで、彼ら以降にも何度か、魔神と蛮族の融合種の「パッケージング」と幽閉を繰り返していたようだ。~
 そんなろくでもない双子の秘剣は「二乗断行寂静剣」、ディアボロの姿でしか放てない二刀流の技で、抜刀後、双剣を鋏のように交差させて放たれた剣閃が敵を襲う。~
 その性質は「諦め、享受、寛容の強要」で、威力も厄介なのだが、それ以上にこの技を受けた敵は皆、この双子が入り混じるさまを尊いもののように思えてしまい、一切の戦意や抵抗感を失くしてしまうことにある。~
 これは双子がお互いあるがままであることが「当然」という、生後すぐからの常識と、やはり思い込みの力によって敵の精神性を書き換えてしまう、というものだ。~
 他者からの干渉で、その状態から脱することはできるようだが、仮に1対1での勝負あるいは仲間みんながかかってしまった場合は……想像する必要もないだろう。~
 さて、私への恨みを晴らすためか、命知らずにも我が弟子フロン・ホワイトに人質をとって突っかかっていったこいつらは秘剣もうてないまま、弟子の仲間たちに殺されてしまったようだ。~
 こいつらもそうだが、我が弟子の戦いぶりも……まあ、その……なあ。~
 少し、修行しなおしてもらわなければならないかもな。~
 魔剣の行方はこれまた不明。~
 特に異常な力もない魔剣だが、中の連中が中の連中なので早めに誰かに破壊か隔離をしてほしいところだが……。~
エネミーデータ アナスターシオ(http://www.piyosword.com/sw2/monster/data/1587834341.html)~
        アナスターシャ(http://www.piyosword.com/sw2/monster/data/1587834659.html)~
        ディアボロ形態(http://www.piyosword.com/sw2/monster/data/1587832494.html)~
登場セッション 蛮族剣豪真剣勝負「一対天地断金別離無用」(http://www.piyosword.com/sw2game/view/4930)~
~
***7.5.魔神剣豪[#q80e4c0e]
 さて、魔神と剣豪といえば一つ想起される存在がいる。~
 魔神剣豪といわれる「ザンガルズ」だ。~
 ジャンヌはこいつのデータをとるために、一度召喚を試みたことがあるらしい。~
 その際何があったかは不明だが、この双子の実験はそれ以降に行われたことから、何かしらの関連はあるのだろう。~
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**8.ザンナ(ライカンスロープ・デルタブレイド)[#q80e4c0e]
 弟子を狙ってか狙わずしてか、ブランブルグ周辺に魔域を構築し居座っていた迷惑なライカンスロープ、正確にはワーウルフ・エルダーか。~
 双子同様、蛮族と魔神の融合試験の実験体で、そのまま朽ち果てさせていればよかったものを、ジャンヌが魔剣を与えて剣豪にしてしまった存在らしく、やはり双子同様ジャンヌが死ぬまで幽閉されていたようだ。~
 その出自故か、本人自体は痩せこけた壮年の獣人男性といった姿だが、魔神と交じり合った本性をさらけ出した時その身体能力は急激に増強され、頭部、両腕が共に素材となったケルベロスの顎へと変わる。~
 彼の体は全て、小さなケルベロスとでもいうべきものでできている、その特性を利用して腕が飛ぼうが首が飛ぼうが新たな顎を構築して魔剣を持てるようにするわけだが……おぞましくも、たくましい体だと言えるだろうか、まったくうらやましくはないが。~
 精神が擦り切れるような過酷な実験、および「パッケージング」の中でやはりこいつも「個」を捨てたのだろう……自分は王である、王になる、全てを手に入れなければならないという妄言を垂れ流す何かとなってしまった……その証として、こいつの剣理も道もただ一つ、「王となり全てを搾取すること」だ。~
 そんなザンナにも、普通の蛮族だったころの記憶がやや残っているらしい、彼の持つ三本の魔剣はかつて彼を倒した剣士の姿の記憶を根源としているらしい。~
 それぞれ「天火」という名前の炎を宿したクレイモア、「氷獄」という名の氷の力をまとったシャムシール、「悪雷」という金の雷を走らせるカトラスだ。~
 能力は記したとおりの属性の魔力、そして自らの主を強化する力を持ち、それは同時にやつの「全てを手にしなければならない」という欲望、業のあらわれでもあり、これらには自らの体の一部となったケルベロスたちを支配する能力もある。~
 そして秘剣もその性質を強く反映したものばかりで、二つある。~
 一つは「三惑悪毒正業剣」というもので、これはこいつ自身の剣理は他者には不利益=毒でしかないことを利用した、あるいはそれが作用した技で、強力な三閃を放つと同時、傷口からこいつの業が、強力なエネルギーをもった毒として入り込んでくる。~
 それだけなら、ただ長期戦を得意とするやや厄介な奴でしかない。~
 こいつの本当の危険性はもう一つの秘剣「三科悪蝕六業剣」にある。~
 150年前こいつも双子同様に解放されてしまったことがあり、その時私が放った技を覚えていたのだろうか、似たような名前をつけおって、腹が立って仕方がない。~
 さて、その効力だが、先に述べたとおり、こいつにはケルベロスを強制的に従わせる権能がある。~
 その支配下の犬どもからありったけの生命力をうばい自らの糧とし、それでもあふれた分は全て破壊の悪性エネルギーとして斬撃とともに敵とぶつける……もはや剣技でもなんでもない反則技だ。~
 とはいえ、その強力さゆえか、使用にはいくつかの条件があるらしい。~
 一つは、もう一人分の剣豪の魂を必要とすること、これは、こいつがジャンヌに対剣豪、剣聖用のカウンター・ウェポンとして調整された可能性を示している、が仮にそれが真実だったとして何を意味するかはわからないので、ここでは語らぬこととしよう。~
 二つ目は、自らの3つの頭が全て打倒されること、これは自らの剣理を通常の秘剣よりもさらに極限まで研ぎ澄ませる必要性からきている……限界を超えるためにはそれ相応の状況が必要だということなのだろう。~
 そして最後はやはり納刀すること、これはどんな剣豪であっても避けられない条件だ。~
 そんな彼の最期はやはりファッキン銃、ファッキン魔法。~
 銃使いのバエルに殺されたようだ……その戦いの際、”魔燼”リコリスもなぜか復活したらしいが、私はそんな簡単に新たな持ち主を助けてやる気はない、ないぞ。~
 3本魔剣の所在は不明、最後にエリザという槍使いが回収したようだが……ブランブルグにでも保管されているのだろうか。~
 なに、私がこいつと戦った時のことだと……?~
 忘れてしまったよ、こいつとの戦いは特に記述しておくようなこともなかったし……なにより王になって全てを見返し、全てを手に入れた後、自分が何をしたいのかもわからなくなった夢追い人の目を思い出すのは、あまりにも面白くないというか、つまらんのだよ。~
エネミーデータ(http://www.piyosword.com/sw2/monster/data/1587928468.html)~
登場セッション 蛮族剣豪真剣勝負「双火共縁無双炎浄肝要」(http://www.piyosword.com/sw2game/view/4942)~
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***8.5.蛮魔融合剣豪の不安定さ[#q80e4c0e]
 さて、双子、ザンナとここまで2人、あるいは3人の蛮族魔神の融合体の剣豪……面倒だから蛮魔剣豪と呼ぶことにするが、その精神の不安定さ、能力の特異性はネボエロをはじめとした4人とはかなり異質なものだ。~
 1の項目で説明した、運命を捻じ曲げる能力の使用回数も二つの魂が融合したことによるものか、蛮魔剣豪たちは2回の使用を許されているようだ。~
 また、今までの面々とはやはり異なる点として「剣理」も「道」も全く同じものかつ狂気的というか空虚なものばかりであることが挙げられるだろう。~
 これは過酷かつおぞましい実験に魂が耐えられなかったからなのか、それとも魔神ごと「パッケージング」された影響なのかはわからない。~
 そしてそういった要素と引き換えになったのか、蛮魔剣豪の身体能力や特殊能力は他の剣豪を遥かに凌駕するものとなっている。~
 しかし、ジャンヌは双子、ザンナ、そしてもう2、3人の蛮魔剣豪を作り出したところで、魔神との融合というアプローチからの「はじまりの剣」の作成は諦めたようだ。~
 彼女が何を考えてこんなろくでもないことをしたのかは知らないが、やめたことだけは英断としてやろうと言うべきか……やはり褒めるのは口惜しいから幸いだったことにしておこうか。~
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