無様をさらした。なんて愚か。運が悪かったと、そう切り捨てるにはあまりにも能力不足。
仮にも戦士だというのに、避けられる防がれる。あれでは居なかったところで一緒ではないか。
斥候としてはなんとか仕事が出来たと、そう己の心を慰めるべきだろうか？　そんな事をしてどうする。己の無力さを誤魔化したところで先は無い。
強くならなければ。強く、強く。己の存在意義を示さなければ。消えてしまいたくなる前に。

荒野に出来たという奈落の魔域を破壊する依頼。
探索も戦闘も、全体的には順調に進んだと言って良いだろう。私が役に立たなかった事以外は。


同行者
アンテイアさん
メリアの女性。補助から攻撃から魔法で多彩に立ち回る。強い。羨ましい。
イルミさん
ルーンフォークの女性。硬い相手を撃ち抜いていく拳闘の強さよ。羨ましい。
サティオさん
楽師兼神官の女性。補助とパーティーの生命線となる回復力。羨ましい。
アルビナさん
タビットの女性。幼竜のイグニスさんとのコンビネーションは多彩。羨ましい。
ベディさん
拳闘士の女性。連続攻撃による、狙われるだけの価値がある攻撃力。羨ましい。





嗚呼無様無様無様！羨むな！妬むな！お前にはそれだけの価値も無い！

ごめんなさい。