アルス・シュラムとは関係ない個人的な日誌などいつぶりだろうか、夜勤でもないのに昼過ぎに起きるのも。

昨日はいろいろありすぎた。魔神の出現。謎の王様ゲーム（俺達は道化だったな）。魔神に甘噛みされられたのもあれだったが、まあそれはいい。問題は“扉の小魔”と仲睦まじげにする英雄と例の魔神と擬似契約を結んだ冒険者だ。特に後者が決定的だった。“扉の小魔”を即送還できないほど放心したとは、情けない限りだ。

警備の仕事が終わった後の記憶がほとんどない。頭が痛い。これが二日酔いというやつか。レルーシャ、ヴァレーリアには迷惑をかけてしまった。覚えていないがひたすら愚痴を吐き続ける酔っぱらいの相手など面倒極まりなかっただろうに。何か詫びの品を送るべきか。

自分を律せぬなど召異魔術師にあるまじきことだ。今後このようなことがないようにしなければ。

取り敢えず、報告書を仕上げねば。登録魔神使いアグネスと、魔神と特殊な契約を結んだデンドロビウムと、魔神イヴについてだ。多い。

しかしこうも魔神にまつわる問題が起こるとは。構成員を冒険者にする上の判断は正しかったようだ。